人間と計算機が知識を処理し合う未来社会の風土論

「人間と計算機が知識を処理し合う未来社会の風土論(“Fudo”-nization of Advanced technology: How to imagine plausible future of human-computer interdependency)」は、人間以外の存在が知識処理を行うことが、人類社会と地球環境にどのような影響をもたらし得るのかについて、考究するための方法論を提示することを目的とする。特に、「先端技術の風土化」という概念設定のもとで、人間と計算機が知識を処理し合う中での人と自然との関係性を問うていく。ここから得られた、これまでの技術と人工知能(AI)、IoT、ビッグデータ、ロボット等の第四次産業革命を牽引する技術との違いを踏まえ、先端技術と共創する新たな人間社会像を提示することを目指す。先端技術の風土化という枠組みを、人間以外の存在が知識処理を行う社会に適用し得るかを明らかにするために、

  1. 先端技術の風土化概念を確定するための事例調査
  2. 人間と計算機が知識を処理し合う社会への知識変容の方向の把握
  3. 人間と計算機が知識を処理し合う未来社会の想像作業

の三つを行う。これらの作業を通じて、未来社会をどのような振れ幅で構想し得るのかを把握できるとともに、そこで実現する豊かさやリスクに対して備えることができる。併せて、人、自然、技術間の関係理解に基づいた意思決定の判断基準が提供される。これらの点が本企画の社会的意義である。

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